一杯のお茶を飲むよろこび、一杯のお茶を淹れるたのしみ、
そのかけがえの無い一杯のために今年も遥か中国大陸、台湾、各地から
厳選した茶葉をお届けします。
台湾冬茶とは?
茶類:烏龍茶(青茶)
Q:冬茶ってどんなお茶?
冬季に摘んで作られるお茶のこと。多くのお茶にとってクオリティーシーズンと言えば春季ですが、銘柄や産地によっては、烏龍茶の多くは冬の時期にも製茶を行います。台湾では殆どの烏龍茶で冬茶が作られていて、茶園の場所やその年の気候などで前後しますが、毎年10月下旬~11月中旬が冬茶製茶のピークとなっています。

Q:春茶と冬茶は何が違うの?
まずは茶葉を摘んで製茶する時期が異なるわけですが、その結果として全体的な風味の特徴に違いが現れます。春は香りの高さとフレッシュ感、冬は丸みを感じさせる落ちついた風味と言えるでしょうか。“香りの春”“味わいの冬”で、それぞれの持ち味を楽しむことができます。

【産地】台湾

Buyer's Memo
【台湾冬茶】
お茶のクオリティーシーズンは春が主ですが、お茶によっては秋から冬にかけても作られています。
気温が下がって、日照時間が減り、昼夜の寒暖差が大きくなってくると茶葉の成長は緩やかになっていきます。寒い季節に育った茶葉はペクチンを多く含むため、それがお茶の“甘み”の元に。
もちろん冬茶…と一括りにはできず、銘柄ごと、茶園ごと、その年ごとに、一つ一つ風味は異なりますが、全体的な特徴で言うと春茶に比べ香りは穏やかに、渋みは少なく、まろやかな甘みを感じられるお茶に仕上がります。

台湾の茶農家さんによると、2022年の冬茶は、全体的に茶葉の成長期及び製茶時期のお天気に大きな問題はなく、一部地域では寒くなるのが早く、芽の成長に時間がかかったため、茶摘みの時期が遅めとなり、その分、茶葉の中に香味成分が多めに蓄積されたということです。
今回入荷した福壽山や華崗、龍鳳峡の高山茶は、それぞれの特徴が現れていて、高山茶らしい澄んだ香りが感じられる、とても良い仕上がりとなりました。
多くの植物が休眠状態に入るこの季節に摘み取られ、作られるお茶を頂けるのは、“茶飲み人”としては欠かせない冬の贅沢。
やさしい口当たりと、煎を重ねて感じられる繊細な余韻は、冷えた身体にそっと染み入る感じ。寒い冬の間、静かに冬茶を飲みながら、春を待つのも乙なものです。

おすすめの淹れ方
【台湾冬茶】
お気に入りの茶壺でじっくり淹れて、一煎、一煎をゆっくりと味わうと、やさしい香りに包まれながら身体も温まります。
聞香杯を使って香りをきくと、台湾の茶藝館にいる気分に。

手順とポイント
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茶壷を熱湯で温める
使用したお湯は茶海に注いで茶海も温めて
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茶葉を茶壷に入れる
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手早く温潤をする
茶葉をお湯にさっとくぐらせ、そのお湯で杯を温めると合理的です。
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熱々のお湯を注ぐ
お湯は熱々を使ってね 香りが立ちます
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茶葉が開いてきたら抽出します(約2分)
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1煎目は聞香杯で香りを、2煎目からは味を堪能してください
淹れ方の目安(300ccポット)
- 温度
- 90 - 100℃
- 3 - 5g
- 約2分
- 抽出回数
- 4 - 5煎
温潤(※)とは …茶葉の表面にさっとお湯を通すことで、次の煎で茶葉が短時間で開き、湯温が高く、香立ちが良いうちに茶水をいただくことができます。

福壽山高山茶 冬茶(ふくじゅさんこうざんちゃ ふゆちゃ)
20g 2,268円
標高2600mの高山茶らしい透明感と、南国の白い花やフルーツを思わせる香味のお茶
煎を重ねると、穏やかな甘みが戻ってきます。寒い冬にフォルモサからの贈り物

華崗高山茶 冬茶(かこうこうざんちゃ ふゆちゃ)
20g 2,268円
梨山茶区のなかでも標高が高く、その名がブランドになっている華崗茶区。
きめ細やかな花香とシルクのような口当たりは、空気が乾燥した冬に淹れると、その繊細さが際立ちます

龍鳳峡高山茶 冬茶(りゅうほうきょうこうざんちゃ ふゆちゃ)
20g 2,160円
冬の空気のようなクリアできりりとした高山気の奥から現れる、ココナツやトウモロコシのような香りがユニーク
杉林渓茶区・標高1800mの龍鳳峡にある茶園から届いたちょっと“トロピカルな高山茶”


阿里山金萱高山茶 冬茶(ありさんきんせんこうざんちゃ ふゆちゃ)
50g 2,052円
“金萱好き”にはうれしいミルキーな香りが、ほんのりと口のなかに広がります。
もう一煎、もう一煎とあとを引くのは、自然の香りだからこそ