新着茶葉2025
新着茶葉2025
新着茶葉2025
一杯のお茶を飲むよろこび、一杯のお茶を淹れるたのしみ、
そのかけがえの無い一杯のために今年も遥か中国大陸、台湾、各地から
厳選した茶葉をお届けします。
強い個性を放つ 台湾生まれの紅茶
日月潭紅玉紅茶

紅玉紅茶とは?
茶類:紅茶
“紅玉”は品種の名称で「台茶18号」のこと。品種名がそのままお茶の名前になっている、台湾生まれの紅茶です。
長い年月をかけて作られた品種で、ミャンマー大葉種と台湾の野生種をかけ合わせて生まれた台茶18号は1999年に「紅玉」と名づけられました。なかでも台湾の紅茶作り発祥の地である魚池郷一帯で作られる紅玉紅茶は「日月潭紅玉紅茶」を冠して人気を集めています。

乾燥茶葉の形は細くよられた条形で、色は赤黒っぽく、お茶水は透明感のある美しい赤茶色をしています。
メンソール系のすっとした香りが印象的な、しっかりとした滋味を持つ台湾紅茶を代表する銘柄です。

【産地】台湾 南投県魚池郷など

Buyer's Memo
【日月潭紅玉紅茶】
台湾茶と言えばイメージは高山茶や凍頂茶などの「烏龍茶」。事実、台湾で生産・消費されているお茶の大部分が烏龍茶です。ですから「紅玉は台湾を代表する紅茶です!」と言われても、最初はぴんと来ないかもしれません。
でも、もしお茶に興味があれば一度試してみてください。世界三大高香紅茶と言われる「ダージリン、祁門、ウバ」に負けないくらいの個性と品質を持っているのがこの「紅玉紅茶」です。
台湾では日本統治時代の1930年代から主に海外への輸出を目的として、本格的な紅茶の生産が始まりました。当時は、これといった銘柄はなく、1965年をピークにその後、台湾紅茶の輸出は低迷します。ここからの起死回生に繋がったのが、1999年、台湾大地震後の産業振興として誕生した「紅玉」でした。紅玉紅茶は他にはない優れて特徴的な風味が評価されて“高級茶”として認められるようになったのです。

紅玉紅茶の特徴は、なんと言っても、その香り。印象的なメンソール系の香りの奥に、みずみずしい果実香、柔らかな花香、後熟とともに現れる甘い香りが自慢です。
台湾烏龍茶たちの人気をよそに、他にない個性を放つ紅玉紅茶には、なんだか台湾茶の底力を感じます。

おすすめの淹れ方
【日月潭紅玉紅茶】
紅茶であり、香りもボディもはっきりしているので、
磁器のポットか蓋碗で淹れるのがおすすめです。
熱々のお湯を注いだ瞬間から立ちのぼる“紅玉”の香りが早くもごちそう!
煎持ちがよく、香りが続くのでお湯を継ぎ足しながら何煎も美味しく飲むことができます。

手順とポイント
-
茶器を温める
-
茶葉を入れる
-
お湯を注ぐ
熱々のお湯を注いでね!
-
茶葉が開いてきたら抽出してください
-
お湯を継ぎ足しながら、何煎も飲めます
淹れ方の目安(300㎖ポット)
- 温度
- 95 - 100℃
- 約3g
- 約2分
- 抽出回数
- 3 - 4回

日月潭紅玉紅茶(にちげつたんこうぎょくこうちゃ)
20g 1,728円
メンソール系の香りの奥に広がる、青りんごのような果実香とスパイシー感
しっかりとしたボディと切れのある渋み、ほんのり甘い余韻の台湾を代表する紅茶です
鮮烈な香りに酔う、 イヤリングのような形のジャスミンティー
耳環花茶

ジャスミン茶とは?
茶類:花茶
ジャスミン茶(茉莉花茶)は、ベースとなる茶葉にジャスミンの花で香りをうつした「花茶」のひとつ。
その昔、輸送システムが発達していない時代に、お茶の産地から遠く、新鮮な緑茶が手に入りづらかった地域でも花の香りを付けることで、美味しくお茶が飲めるようにと加工されたのが成り立ちと言われています。そのため、お茶の産地ではない北京など北部地域で、よく飲まれてきたお茶です。

芳しいジャスミンの香りは、多くの人に愛され、花茶といえば、ほぼ茉莉花茶という程の生産量と人気を誇っています。
ベースに使われるお茶は主に「烘青緑茶」ですが、今では「白茶」や「烏龍茶」にジャスミンの香りをうつして作られる茉莉花茶も登場しています。

【主な産地】福建省、広西チワン族自治区など

Buyer's Memo
【耳環花茶】
“イヤリング・ジャスミン”という名前のこのお茶。
そのきらりと輝く小さな環状をした茶葉の形から、「女児環(ニューアールファン)」(女の子のブレスレットの意)や「貴妃玉環花茶」との名称も持つ、ジャスミンティーです。
たしかに見ために可愛らしく、心地よいジャスミンの香りを放っていますが、お値段はあまり、いや全然可愛くない…なぜこの耳環花茶は上等なのでしょう?
お茶の品質には幅がありますが、ジャスミン茶の場合、その品質は主に「ベースとなる茶葉」と「ジャスミンの香りの付け方」によって決まってきます。
今回遊茶に入荷した「耳環花茶」は、福建省福鼎が産地。早春に摘んだ若い芽の部分を一つ一つ手作業で丸めて環状に成形し、白茶を作ります。次に、この上質な原料で手間をかけて作った茶葉に、ジャスミンの香りを付けます。

茉莉花茶は、製茶した茶葉に本物のジャスミンの花で香り付けをします。
茶葉に花の香りをつける工程は「窨制(いんせい)」と呼ばれ、まず、べースとなる茶葉にジャスミンの蕾を混ぜて、堆積と攪拌をくり返しながら一晩かけて香りを吸着させた後、翌朝、花だけを取り除き、乾燥させます。そしてその日の午後、また新しい蕾を茶葉にまぜて、一晩かけて香りをうつし、花だけを取り除き→乾燥、という工程を繰り返します。この工程は一般的に複数回くり返され、“窨”の回数が多いほどジャスミンの香りは高くなっていきます。
この耳環花茶は上質な茶葉に4回窨制を行ったジャスミン茶です。
品質のよい茶葉にはそれに釣り合うように「窨制」も丁寧に何回も行われるため、出来上がった茉莉花茶は、茶葉自体の風味も豊かで、ジャスミンの香りが高いまま持続する、良い品質のジャスミンティーとなります。
まるでジュエリーのような佇まいの茶葉が放つ、鮮やかなジャスミン香と甘いホワイトティーの香り。
口に含めば、小さく光る大切な宝石を身に付けた時のような、何ともあがる気分にさせてくれるお茶です。

おすすめの淹れ方
【耳環花茶】
蓋碗を使って淹れると、この茶葉の良さを余すところなく楽しめます。
華やかなジャスミンの香りと甘く滑らかな味わいが感じるられると共に
くるりとした愛らしい茶葉を眺めることができます。
最初は軽やかなジャスミンの香味が、時間と共に濃くなっていき、茶葉の甘い香りが重なっていく煎毎の変化も分かりやすい。
淹れ方のコツは「さっと抽出、何煎も淹れる」こと。
耳環花茶の圧倒的な香りと、透明感のある味わいが長く楽しめます。

手順とポイント
-
蓋碗に茶葉を入れる
(※目安は蓋碗100㏄に茶葉3g)
-
お湯を注ぐ
とくに茶器を温める必要はありません
茶葉にお湯を直接当てないように注ぎます。 -
早めに抽出する
あまり時間をかけずに抽出してね。
-
まずは立ちのぼるジャスミンの香りを、口に含むとお茶の甘みが感じられます
-
再びお湯を淹れて、さっと抽出。
3、4煎とジャスミンの香りが持続します。
淹れ方の目安(300㎖ポット)
- 温度
- 85 - 95℃
- 約3g
- 約1分
- 抽出回数
- 3 - 4回

耳環花茶(みみわはなちゃ)
10g 1,512円
早春に摘んだ若芽で作った白茶が、鮮やかなジャスミンの香りを纏っています
上質な茶葉ひとつひとつを小さな環状に作り上げ、丁寧に窨花した高級ジャスミンティー
艶やかな輪郭ある香り 大陸烏龍茶の華
鉄観音・黄金桂

鉄観音・黄金桂とは?
茶類:烏龍茶(青茶)
Q:鉄観音と黄金桂ってどんなお茶?
中国国内で最も名の知れた烏龍茶といえば鉄観音であり、その鉄観音に迫るのが黄金桂。いすれも産地は福建省南部。福建省は“閩(min)”と称することから両者をして「閩南烏龍茶」の代表とも言えます。
Q:なぜ有名なの?
「閩南烏龍茶」と呼ばれるお茶にはいくつもの品種が存在しますが、鉄観音と黄金桂はそれぞれに香気をはじめとした優れた品種個性が明確で、生産性も高いことから多く栽培され、広く知られるようになりました。

鉄観音は「鉄観音」という品種から作られ、明確な花香と厚みのある滋味が特徴です。お茶水の色が鮮やかな黄緑色で爽やかな香りを引き出す「清香タイプ」から、しっかりと揺青して焙煎して仕上げる「濃香タイプ」まで風味には幅があります。
黄金桂は「黄旦」という品種から作られ、キンモクセイのような香りとすっきりとした味わいです。
どちらも香味における品種の個性が強く、経済作物としての生産性が高いことから中国の国家優良品種として認められています。黄金色に輝く茶水と強く華やかな風味は、まさしく大陸烏龍茶の“華”と言っても過言ではありません。

【産地】福建省安渓県

Buyer's Memo
【鉄観音・黄金桂】
烏龍茶発祥の地の一つとされる福建省南部(閩南)を代表する烏龍茶で、見た目も半球形状と共通点が多いとは言えますが、香味においてはそれぞれに揺るぎなき特徴があります。
黄金桂は、キンモクセイの花のような香りと称され、その高い香りは天にも届きそうと“透天香”との別名があるほど。そんな爽やかで明確な花香と奥底に漂うほんのりミルキーな香りに、すっきりした味わいが特徴です。
今年、遊茶に入荷した黄金桂は、この特徴が特にはっきりと感じられる逸品です。

鉄観音は、蘭の花にも喩られる香り、厚みある滋味に、あとを引く収斂味が持ち味。その風味は“音韻”と表され、烏龍茶を語る上では外せない「名茶」です。ちなみにその風味は大きく2つのタイプに分かれ、フレッシュ感を生かして仕上げる「清香系」と、仕上げの焙煎を重めにするなど伝統的な作りの「濃香系」があります。清香系は華やかで強くキレのある花香、濃香系は華やかな花香に加えて、蜜のような甘い香りを特色とします。買う際には、先ずはお好みの香味のタイプで選んでみてください。
どちらも他にない隠しきれない個性は、あの広い広い中国大陸で生まれ育ったからこそなのだろうと、中国茶の強さを感じずにはいられません。飲む度に“強さと華のあるお茶”に元気を分けてもらっているようです。

おすすめの淹れ方
【鉄観音・黄金桂】
ざっくり淹れてもその強さと華やかさは顕著です。
気負わず、お手持ちのポットや急須でも美味しく淹れられます。
煎を重ねても続く力強さも嬉しい限りです。

手順とポイント
-
茶器を温める
-
茶葉を入れる
-
熱々のお湯を注ぐ
茶器をしっかり温めて、お湯は熱々を使ってね。
香りが立ちます。 -
茶葉が開いてきたら抽出してください
-
熱々のお湯を継ぎ足して何煎も楽しめます
淹れ方の目安(300㎖ポット)
- 温度
- 95 - 100℃
- 約3g
- 約2分
- 抽出回数
- 3-4回

清香安渓鉄観音(せいこうあんけいてっかんのん)
40g 1,944円
蘭の花の香りに喩えられる華やかで清々しい香りとしっかりした滋味
清香の爽やかさを存分に味わいつつ、鉄観音品種の力強さを実感します

濃香安渓祥華鉄観音(のうこうあんけいてっかんのん)
40g 1,944円
しっかりと焙煎をかけて仕上げた“濃香タイプ”の鉄観音
火入れの甘い香ばしさに続き、鉄観音品種がもつ花香と厚みのある滋味が現れます

参賽鉄観音(さんさいてっかんのん)
10g 2,268円
参賽(コンテストレベル)の名を冠した清香タイプの鉄観音
明確な蘭花香と乳香、黄酒を思わせる甘い香りでインパクトのある香味を放つ“衝撃の鉄観音”

黄金桂(おうごんけい)
40g 1,836円 パック入
40g 2,268円 缶入
キンモクセイの花のような華やかな香りと爽やかな喉越し
大陸の烏龍茶らしい力強い花香と、ミルキーな香りが口のなかに広がります
繊細な蘭花香をもつ、奥ゆかしい香りの閩南烏龍茶
白芽奇蘭

白芽奇蘭とは?
茶類:烏龍茶(青茶)
福建省平和県の大芹山一帯が主な産地。
清の時代・乾隆年間に、大芹山の麓に生えていた“白緑色をした新芽の茶樹”からお茶を作ってみたところ、蘭のような良い香りのお茶ができたので、「白芽奇蘭」と名付けた、という物語をもつ烏龍茶です。

乾燥茶葉は、やや深い緑色の半球形状で、
茶水は、明るい黄色~褐色がかった黄緑色をしています。
上品な蘭花香で、渋みが少なく、やさしい甘みとすっきりとした滋味をもつ閩南烏龍茶です。

【主な産地】福建省漳州市平和県

Buyer's Memo
【白芽奇蘭】
福建省で作られる烏龍茶“閩南烏龍茶”のなかで、圧倒的な“蘭花香”を持つ「鉄観音」と“キンモクセイ”のような強い花香の「黄金桂」がツートップだとすると、控え目に“奥ゆかしく香る”のが「白芽奇蘭」です。
白っぽい色をした新芽で、淹れたお茶が蘭のような香りがすることから名付けられた「白芽奇蘭」は、柔らかな花香と、ほんのりとした甘い香りが特徴で、渋みは少なく時間と共に収斂味が現れます。

白芽奇蘭の風味には、焙煎を軽めにしてフレッシュ感を楽しむ“清香タイプ”から、焙煎をかけて落ちついた味わいに仕上げる“焙香タイプ”と幅があります。
今年のお茶は明確な蘭花香と、適度な焙煎で引き出した甘みを持ち合わせた華やかさのある仕上げになりました。
輪郭ある花香と切れのある滋味をもつ“端麗なお茶”です。

おすすめの淹れ方
【白芽奇蘭】
白芽奇蘭は、熱々のお湯で短時間で抽出すると軽やかな香りに、
少し多めの茶葉で淹れると、濃い香りでしっかり味わうことができます。
軽やかに飲みたいときは、“さっと抽出”、
強めの味・香りがお好みの方には“やや茶葉多め”淹れで調整してみてください。

手順とポイント
-
茶器を温める
-
茶葉を入れる
チャトルなら「茶葉3g」を基準に、お好みで調整
-
熱々のお湯を注ぐ、香りが立ちます
-
茶葉が開いてきたら抽出してください
淹れ方の目安 (300㎖)
- 温度
- 90 - 95℃
- 約3g
- 約2分
- 抽出回数
- 3-4回

機能と風味で近年注目のホワイトティー
白牡丹

白牡丹とは?
茶類:白茶
白い産毛を纏った芽と緑の葉の部分から成る茶葉の姿が
まるで牡丹の花のよう、ということから名付けれたと言われる白牡丹。
福建省北東部の「福鼎」と「政和」が2大産地です。
摘採後に“萎凋”と“乾燥”のみという六大基本茶類の中で最もシンプルな製法で作られる白茶は、出来上がった後も時間をかけてゆっくりと変化していきます。その香味の変化は「一年茶、三年薬、七年宝」と称され、近年、飛躍的に消費が高まっています。

軽やかな陽の香りとグリニッシュ感を纏い、奥から現れる上品な花香、芳醇な滋味。まるで“白い紅茶”のような味わいを持ち合わせています。
昔から身体の内部にこもった熱を鎮める作用があるとされ、特に香港や東南アジアなど気温も湿度も高い地域で好んで飲まれてきた白茶は
蒸し暑い日本の夏にも相性のいいお茶です。

【産地】福建省政和県/福鼎市

Buyer's Memo
【白牡丹】
近年中国大陸で興った’白茶ブーム’は、今やヨーロッパ、台湾や日本にも広がり、白茶の知名度は高まっています。
抗酸化作用や去熱作用といった白茶の持つ機能性に注目が集まり、美容や健康分野での需要が高まる一方、お茶好きの間では、時間が経った茶葉を「老白茶」と称し“ヴィンテージ茶”として嗜む飲み方が定着しつつあります。
「一年茶、三年薬、七年宝」のキャッチフレーズのとおり、白茶は出来上がったその年にはフレッシュな風味を、時間が経過したものは角がとれた深みある風味を、と味の変化を楽しめて、健康にも有効的となれば、たしかに放ってはおけません。

昔から香港や東南アジアなどの暑い地域で日常的に飲まれてきた白茶。白茶の機能や熟成する美味しさを、おそらく経験的に知った先人たちに対し、現代の私たちは科学的根拠を伴ってその良さを再認識しているといったところでしょうか。
「古くて新しいお茶」を飲みながら、どの世界にも温故知新の出会いがあるのだと嬉しくなります。

おすすめの淹れ方
【白牡丹】
蓋碗やポットを使って熱いお湯で淹れるのはもちろん美味しいですが
暑い夏には水出しにして、お気に入りのグラスでどうぞ!
口に含むと甘くグリニッシュな香りが、喉の奥から戻ってきます。

手順とポイント ★水出しティーを作る場合
-
茶葉を入れる(茶葉8 - 10g)
茶葉を贅沢に使うと風味がしっかりと抽出されます
-
常温の水を注ぐ(水750mℓ - 1ℓ)
-
冷蔵庫で一晩(約10 - 20時間)
-
お気に入りのグラスで!
淹れ方の目安(300mlポット ★熱く淹れる場合)
- 温度
- 85 - 95℃
- 約3g
- 約2分
- 抽出回数
- 3 - 4回

白牡丹(はくぼたん)
40g 1,944円
20g 1,512円 缶入
‘一年茶、三年薬、七年宝’をキャッチフレーズに、人気を博す白茶
軽やかな陽の香りとグリニッシュ感、煎を重ねて現れる味わいの政和産
クリアで抜けるような香り、台湾烏龍茶の最高峰
高山茶

高山茶とは?
茶類:烏龍茶(青茶)
高山茶とは“海抜1000m以上の場所で育った茶葉から作られたお茶”
の総称ですが、実は明確な定義があるわけではないのが不思議なところ。
というのも最初から“高山茶”というジャンルのお茶があったわけではなく、
およそ200年前、大陸から伝わったお茶作りが台湾で発展していくなかで茶園開発が進み、
海抜の高い場所でも作られるようになったお茶をいつしか「高山茶」と呼ぶようになったようです。

まるで高山の澄んだ空気のようなクリアで穏やかな香りに、スムースな口当たり、 奥深い滋味は多くの人を魅了し、高い評価を得ると共に台湾烏龍茶の’最高峰’の風格を醸し出しています。

【産地】台湾 合歓山/梨山/杉林渓/阿里山など

Buyer's Memo
【大禹嶺・梨山・杉林渓・阿里山】
寒暖差が大きく霧が多い環境のなかで育った茶葉から作られる高山茶は
まろやかな口当たりと繊細で抜けるような花香、旨味ある滋味、
穏やかに続く甘みが特徴です。
この高山茶特有の風味は“高山気”と称され、裏を返せば
その風味を持ち合わせてこそ「高山茶」であると言えます。
阿里山、大禹嶺、梨山、杉林渓など其々の山の名前を冠していますが
山ごと、茶畑ごと、その年ごとに風味が異なるのが面白いところです。

茶農さんによると茶農さんによると2025年は3月の気温が低く、近年の気候変動の影響も受ける難しい気象条件のなか、茶葉の摘み時は少し遅くなったところもあったとのことですが、高山の寒さを耐えた茶葉には優しい旨味が蓄えられて、その風味が高山茶の味として花開きます。今年の「合歓山高山茶」には、昨今の厳しい気象条件の中を育ち抜いた強さと優しさを感じます。
森林の静寂を感じるような凛とした佇まいの「杉林渓高山茶」は、今年も優しい甘みと深い余韻が感じられます。海抜1680m龍鳳峡の竹林の傍で育った茶葉で製茶されたお茶は、穏やかで渋みが少なく、鼻の奥に抜ける優雅な花香と厚みある滋味の“高山気”が感じられる仕上がりになりました。一般的な高山茶と比べるとこの杉林渓高山茶は萎凋と焙煎がほんの気持ちしっかり目になっています。
深呼吸をして高山の澄んだ空気を味わうかのように、ゆっくり煎を重ねてみてください。
一杯ごとに変化する味と香りはお茶が「一期一会」であることを思い出させてくれます。

おすすめの淹れ方
【大禹嶺・梨山・杉林渓・阿里山】
繊細な香りの高山茶を楽しむときは
肌理(きめ)の細かい台湾茶壷で淹れてみては如何でしょう。
さらに聞香杯を使って、香りを聞くのも一興です。

手順とポイント
-
茶器を温める
-
茶葉を入れる
-
熱々のお湯を注ぐ
茶器をしっかり温めて、お湯は熱々を使ってね。
香りが立ちます。 -
茶葉が開いてきたら抽出してください
-
煎を重ねて味と香りの変化を楽しんで!
淹れ方の目安(300mlポット)
- 温度
- 95 - 100℃
- 約3g
- 約2分
- 抽出回数
- 3-4回

杉林渓高山茶(すぎばやしけいこうざんちゃ)
20g 2,484円
凛とした高山の澄んだ空気のような味わいは丁寧に作られたことの証
クリアな花香につづいて、コーンのような柔らかな甘みが口のなかに広がります

凛として強く、鮮やかな香りと余韻の“香水のような烏龍茶”
鳳凰単欉

鳳凰単欉とは?
茶類:烏龍茶(青茶)
広東省潮州、まるで鳳凰が羽を広げたように連なる鳳凰山一帯がこのお茶の産地、この辺りでは南宋の時代からお茶が作られていました。
「単欉」は1株、単独の樹という意味。元々、その茶樹ごとの品質と個性を生かすために、茶樹1本1本を単独で製茶して、他の樹の茶葉と混ぜない作り方をしたことが名前の由来です。

80以上もの銘柄があり、香りの特徴によって「十大香型」と呼ばれる10種に分けられ、“蜜蘭香”や“芝蘭香”“夜来香”など、その香りの種類が銘柄になっているものもあります。
縦撚りの茶葉、オレンジがかった黄金色のお茶水に、最大の特徴である輪郭のはっきりした花香や果実香、ときに心地よい収斂味と、強い余韻。いつまでも身体のなかに残る香りが、まるで自然が作り出した’香水’のようなお茶です。

【産地】広東省潮州市潮安区鳳凰鎮

Buyer's Memo
【鳳凰単欉】
初めて口にしたとき「え、これはお茶?なんだか初めての香り!」と味わったことのない感覚に高揚感と、戸惑すら感じたのがこのお茶との出会いです。心地よい収斂味と強めのボディ、身体の中に残る甘く華やかな香りは、少し大人で特別な感じがしたのを覚えています。
色々な銘柄があるものの、単欉に共通して感じるのがこの凛とした香りと適度な収斂味、口の中に広がる圧倒的な余韻。この忘れがたい“単欉体験”は心地よくお酒に酔うかのように、醒めるとまた味わいたくなる、そんな感覚にも似ているでしょうか。
単欉の産地潮州では、この濃い香りのお茶を小ぶりの蓋碗で淹れ、小さな飲杯を使って、友人や客人と語らいながら何杯も煎を重ねて飲むのですが、この楽しみ方はまるでお酒を酌み交わしているよう!と思ったものです。

今年、遊茶に届いた「塌堀後(とうくつご)」は、口のなかで広がるラズベリーのような白桃のような甘やかで濃い香りが印象的な一品。身体の奥に残る“純度の高い香り”が一線を画しています。「芝蘭香(しらんこう)」は蘭のような華やかさと仄かな木質系の香りがくれる清涼感が単欉らしい。
それぞれに異なる香りの感じや、残り方を味わうのも面白いものです。
目に見える形はなく、すぐに消えてしまうのが’香り’ですが、それは一杯一杯が唯一無二の単欉体験として自分自身の身体のなかに刻まれて、深く静かに残ります。
ひとりでしみじみ味わうもよし、さしでゆっくり飲むもよし、3人で楽しく語らうもよし。くれぐれも“お茶酔い”には気を付けながら、単欉の香りに酔いしれます。

おすすめの淹れ方
【鳳凰単欉】
香りの微差を楽しむのに、磁器の蓋碗で淹れてダイレクトに茶葉の香りを感じてみてください。
3煎くらいまではさっと抽出する淹れ方で、都度変化する香りを楽しみます。
4煎目からは徐々に抽出時間を長くしてみてください。煎を重ねると現れる甘みを味わえます。

手順とポイント
-
茶器を温める
-
茶葉を入れる
-
熱々のお湯を注ぐ
茶器をしっかり温めて、お湯は熱々を使ってね。
香りが立ちます。 -
3杯目くらいまでは早めにさっと抽出してください
-
熱々のお湯を継ぎ足して何煎も楽しめます
淹れ方の目安(300㎖ポット)
- 温度
- 95 - 100℃
- 約3g
- 約2分
- 抽出回数
- 4 - 5回

鳳凰単欉 塌堀後(ほうおうたんそう とうくつご)
10g 2,916円
‘崩れた凹み’に母樹があったことから名付けられた銘柄
クチナシを思わせる花香とラズベリーや白桃のような果実香、クリアで純度の高い香りが高品質の証

誰からも好かれるバランスのよさ、台湾を代表する烏龍茶
凍頂烏龍茶

凍頂烏龍茶とは?
茶類:烏龍茶
およそ200年前、福建省から持ち帰った茶樹が凍頂山に植えられ、移植に成功したのがこのお茶の始まり、と言われています。凍頂山で作られた烏龍茶ということが名称の由来ですが、今では伝来した当時に近い伝統的な製法で作られたお茶にも付けれるようになり、凍頂烏龍茶という名称ながら、凍頂山以外が産地というお茶も増えています。
形は固く丸められた半球形状で、茶水は深い黄色から少し緑ががった黄金色、優しい花香とほのかな甘み、そしてコクのある滋味が持ち味。このバランスが良く飽きのこない風味は長年にわたって多くの人に愛されています。

まずは製法、それに加えてその茶畑ごと、茶師ごと、その年ごとで茶葉の風味や品質はいろいろです。同じものはないのが面白いところだと思って、いろいろな’凍頂’に出逢ってみてください。

【主な産地】台湾南投県鹿谷郷など

Buyer's Memo
【凍頂烏龍茶】
烏龍茶と呼ばれる茶類の風味にはかなり幅がありますが、分かりやすい違いと言えば「焙煎の度合い」。
軽やかに仕上げて爽やかな風味を引き出す「清香タイプ」と、強めにして少し香ばしく、ボディを強めに仕上げる「焙香タイプ」の主に2つに分かれます。
遊茶では「清香タイプ」と、伝統的製法による「焙香タイプ」の2つをご用意しました。
今年はどちらも南投県竹山鹿谷茶区の海抜1000m付近の茶園で育った茶葉を製茶したものです。雑味がなく、柔らかい茶水が心地よいです。
軽やかな風味で飲みたいときは「清香凍頂烏龍茶」を。ほんのり香ばしく甘い香りとしっかりめに飲みたいときは「焙香凍頂烏龍茶」を。お好みの焙煎加減で選んでみてください。

どちらも凍頂烏龍茶の持ち味でもある穏やかな花香とやさしい甘みを持ちつつ、軽すぎないボディは飲んでいて心地がいい。初めて飲んだ時から、なぜか初めてではない気がするのがこのお茶の不思議なところです。
最近では高山茶人気に押され気味なところでもありますが、今でも変わらず凍頂烏龍茶がくれる安心感と満足感は“台湾茶の先駆者”としてのプライドすら感じます。いつ飲んでも好印象な凍頂烏龍茶は、まるで’台湾茶のアンバサダー’のようです。

おすすめの淹れ方
【凍頂烏龍茶】
すっきりながらも軽すぎないボディの凍頂烏龍茶は紫砂の茶壷で淹れてみてはいかがでしょう。
球形に近く、100㎖以上の容量があり、中で茶葉がゆったり開けるサイズが適しています。
角がとれてまろやかな茶水は、身体にすっと染み込みます。

手順とポイント
-
茶器を温める
-
茶葉を入れる
-
お湯を注ぐ
熱々のお湯で淹れてね。香りが立ちます。
-
茶葉が開いてきたら抽出してください
淹れ方の目安(300㎖ポット)
- 温度
- 95 - 100℃
- 約3g
- 約2分
- 抽出回数
- 3 - 4回

清香凍頂烏龍茶(せいこう とうちょううーろんちゃ)
40g 2,160円 パック入
40g 2,592円 缶入
凍頂山に茶樹が植えられて200年余、今なお愛される台湾烏龍茶の代表格
爽やかな花香と柔らかな甘み。軽やかに仕上げた“清香タイプ”の凍頂烏龍茶です。

焙香凍頂烏龍茶(ばいこう とうちょううーろんちゃ)
40g 2,268円
きなこを思わせる仄かに甘い焙煎香に、ややしっかりめのボディ、穏やかな花香
飲む人を弾かない、バランスのとれた“焙香タイプ”の凍頂烏龍茶です。
清らかな花香と、さわやかな喉越し
文山包種茶

文山包種茶とは?
茶類:烏龍茶(青茶)
およそ200年前、福建省から台湾に茶樹と製茶技術がもたらされた土地の一つが台湾北部の文山地区。香り付けをせず、茶葉だけで花のような香りを持つお茶を目指して作られたのが始まりです。
形は固く丸められた球形状の烏龍茶が多い台湾でほぼ唯一、軽くよられた’条形’をしています。深い緑色をした条形の茶葉と黄緑色の茶水、優しい口当たりと爽やかな花香が最大の特徴。台湾では「清茶」という名前で呼ばれたりもします。

今では台湾を代表する烏龍茶の一つですが、葉内酵素の活性による変化が少ない作りのため、緑茶のような風味も感じられ、クセがなくさらりとした味わいのお茶です。

【産地】台湾北部 新北市坪林など

Buyer's Memo
【文山包種茶】
もともと茶葉だけでまるで花のような香りのするお茶を目指して作られた文山包種茶は、
軽やかな花香を出すために重い焙煎をかけないため、その加減一つで茶葉ごとの香りは微妙に異なってきます。
今年入荷したのは、文山包種ならではのクリアな清香を持ちつつ、青味は少なく、ほのかな甘みと旨みを感じられる全体的にバランスのとれた仕上がりです。

淹れるときには、熱々のお湯を注ぐと軽やかな香りが、暑い夏には水出しにしてより爽やかなのど越しを、と色々な飲み方でこのお茶が目指した’茶葉本来が持つ爽やかな花香’を感じてみてください。

おすすめの淹れ方
【文山包種茶】
すっきり爽やかな花香が持ち味の文山包種は 熱々のお湯でさっと淹れて、
その軽やかさを楽しむのがおすすめです。
蓋碗の蓋の裏に、甘い残り香を感じられるかも。

手順とポイント
-
茶器を温める
-
茶葉を入れる
-
お湯を注ぐ
熱々のお湯で淹れてね。香りが立ちます。
-
茶葉が開いてきたら抽出してください
淹れ方の目安(300mlポット)
- 温度
- 90 - 100℃
- 約3g
- 約2分
- 抽出回数
- 3 - 4回

品種個性が醸し出す台湾烏龍茶の人気者
四季春・金萱

四季春・金萱とは?
茶類:烏龍茶(青茶)
Q:四季春、金萱ってなに?
A:どちらも茶樹の品種名です。金萱は台茶12号とも呼ばれ、40年の歳月をかけて品種改良されて1980年代に品種として認定、四季春は茶農さんが見つけた品種と言われています。
Q:お茶の名前ではないの?
A:品種の名前が茶名になっています。それほど品種特性がはっきりしているということですね。

どちらも台湾独自の品種でそれぞれ風味に特徴があります。四季春はフレッシュな花香、金萱はミルキーな香り、いずれも渋みが少なく口当たりが良いため、台湾茶を好きになるきっかけのお茶になった方も多いはず。
品質、量とも安定的に生産できる優良な茶葉として台湾各地で生産され、台湾茶の人気銘柄として仲間入りしたお茶です。

【主な産地】台湾中部 南投県/嘉義県など

Buyer's Memo
【四季春・金萱】
それぞれに特徴的な香りをもつ四季春と金萱。
四季春は、いつも春であるかのように一年に一年に7,8回摘採できることから名付けられました。香りの特徴もまるで花畑にいるかのようなフレッシュな花香です。
今年YouChaに入荷した四季春茶は、南投県小半天の海抜500m付近の茶園育ち。四季春らしい花香を持ちながらも渋みが少なく柔らかな甘い香り、お茶水がとても滑らかで後味のよい仕上がりになっています。
四季春の香味はストレートで楽しむのはもちろん、最近ではアレンジティーのベースのお茶としてや、スイーツにも使われたりと、人気の幅は益々広がっています。

一方、金萱の特徴は何と言っても“乳香”と称される、ミルキーな香り。このバニラのような甘い香りが感じられるとして人気の金萱茶は、香料をつけたタイプもありますが、こちらのミルクを思わせるほんのり甘い香りは品種由来の天然のものです。
2025年の阿里山金萱茶は、このミルキー感がとても上品。高山茶ならではのクリアな抜け感も加わって、口に含むと柔らかいな甘い香りが鼻から抜けていく心地よさ。金萱茶特有の甘い香りを存分に楽しませてくれます。
どちらのお茶も熱々のお湯さえあれば、気負わずざっくり淹れて香りが出やすく、たくさん飲めて、コスパがよい。
となれば、何かをしながら好きな香りをいつも傍らに…“ちょっと贅沢な毎日のお茶“です。

おすすめの淹れ方
【四季春・金萱】
ざっくり淹れても香りが出やすく、
茶葉を浸けておいても渋みが出にくいため
Chattle®で継ぎ足しのみに向いています。

手順とポイント
-
お湯を沸かす。ポットなら再沸騰で熱々を用意する
-
茶葉を入れる。Chattle®なら約3g(底に軽く敷き詰めるくらいの量)
-
お湯を注ぐ
熱々のお湯で香りが立ちます
-
茶葉が開いてきたら飲み頃です
-
飲み切る前に、お湯を継ぎ足してね
味の落差が少なく、長く美味しく飲めます
淹れ方の目安(300ml)
- 温度
- 95 - 100℃
- 約3g
- 約2分
- 抽出回数
- 3 - 4回


阿里山金萱高山茶(ありさんきんせんこうざんちゃ)
40g 2,052円 パック入
40g 2,484円 缶入
ふわっと香るバニラのような香りは、品種由来のもの
緩やかな甘みと、高山育ちの透明感が口のなかで広がります
一度は飲みたい、憧れの中国緑茶
太平猴魁

太平猴魁とは?
茶類:緑茶(烘青緑茶)
幽玄な美しさを湛える世界遺産の黄山北麓が太平猴魁の故郷。
その黄山の絶景を体現したかのような’絶形’をしたお茶は清朝の頃に初めて作られ、1915年パナマ万博で金賞を受賞した安徽省を代表する名茶です。
柿大葉種という品種の茶葉を一芯二葉、もしくは一芯三葉で、穀雨(4月20日頃)前後から立夏(5月5日頃)にかけて摘み取ります。
5~8㎝程の真っ直ぐ長い扁平状に成型され、お湯を注いだ後の茶葉の姿は 「龍飛鳳舞(龍が飛び鳳凰が舞うよう)」と称されます。

豪快で力強い雰囲気の外観からは想像し得ない風味は軽やかなボディに爽やかな甘さと、上品な花香が感じられる烘青緑茶です。

【産地】安徽省黄山市黄山区(旧太平県)猴坑/猴崗/顔家

Buyer's Memo
【太平猴魁】
初めて見たとき、その茶葉の見た目に釘付けとなりました。
そして一度はどうしても飲んでみたくなる’憧れのお茶’ではないでしょうか。
産地が限られているため生産量は多くなく、なかなか巡り会えない事に太平猴魁への憧れは増していきます。
茶葉を一枚一枚並べて網状の板でプレスして成型するため、出来上がった茶葉をよく見ると網目の跡が残っています。
稀に「紅絲線」と言われる赤みががったラインが葉脈に現れる事があります。

今年、YouChaがお届けする太平猴魁は黄山市猴坑の海抜500m付近の茶園で、4/13手摘み。品種は柿大茶群体種で、半手工で製茶した特級クラスのお茶です。
この太平猴魁、外形にインパクトがありすぎて見た目ばかりが強調されがちですが、 飲むとその味・香りこそ忘れ難く、ファンが多いのも事実。
とびきり個性的な外観とうらはらな風味は、フレッシュ感のあるボディに、爽やかな甘みと清涼感、蘭の花にもたとえられる華やかな香りで二度目の驚きをもたらしてくれてくれます。
なんだかお茶が楽しくなってくる、そんな名茶です。

おすすめの淹れ方
【太平猴魁】
茶葉が縦長で大きい太平猴魁は、 高さのある耐熱グラスやChattle®淹れがおすすめです。
見た目の豪快さと味・香りの優雅さのギャップを存分に楽しんで!
お湯を注ぎ足しながら煎を重ねて飲んでみてください。

手順とポイント
-
茶器を温める
-
茶葉を入れる
-
お湯を注ぐ
茶葉を折らないように気を付けて!
折れると雑味が出ます -
茶葉が開いてきたら飲み頃です
淹れ方の目安 (300ml)
- 温度
- 85 - 95℃
- 3g - 5g
- 約1分弱~
- 抽出回数
- 3 - 4回

柔らかな芽から作られる希少な黄茶
君山銀針

君山銀針とは?
茶類:黄茶
産地は湖南省の洞庭湖君山。茶葉の外形が針のように細く真っすぐなことからその名前がついています。
唐代に作られ始め、清代に皇帝へ献上される貢茶の一つとして名を連ねた君山銀針は、
希少な黄茶の中の最高峰といわれる銘柄です。

「悶黄」という工程を経て作られる黄茶は少し黄色味を帯びていて他の茶類にはない風味を持ちあわせます。
美しく揃った茶葉はグラスで淹れるとお湯の中を直立したまま
上がったり下がったりする「三起三落」と称される現象が見られます。
やわらかな甘い香りと喉の奥で感じられる独特の余韻が
高貴な味わいを醸し出す名茶です。

【産地】湖南省洞庭湖君山

Buyer's Memo
【君山銀針】
「悶黄」という一手間から生み出された風味がどんなものか味わってみたい!と飲んでみたものの、それを言葉にするのはなかなかに難しい…と思ったのが最初の印象。
一回飲んで分ろうなんて、そんな焦るものじゃない、と窘められたような気がして、
いつかお茶を飲み慣れたら君山銀針の深みを感じられるようになる事を励みに
’嗜みたいお茶’、かもしれません。
君山銀針は生産量が極めて少なく、それだけでも稀少なお茶です。
殺青した茶葉を紙で包み、時には三日三晩かけて「悶黄」をしてようやく出来上がります。
今年遊茶に入荷したのは、3/26に新芽を摘んで製茶したものです。

こうして丁寧に時間をかけて作られた君山銀針は丸みのある独特の風味。
蒸し上がりの穀物のような甘い香りに、ほんのりお出汁のような旨味と
喉の奥で感じる深い余韻は、名茶の風格充分に仕上がっています。
茶葉がお湯の中をゆっくりと上下する「三起三落」を眺めながら、じっくり味わってみてください。

おすすめの淹れ方
【君山銀針】
芽のみを使用した美しく揃った茶葉は透明な耐熱グラスやChattle®で淹れて、
その姿を鑑賞するのもおすすめです。
茶葉がお湯の中を上下する「三起三落」を見られるかも。
あとはお湯を注ぎ足しながら煎を重ねて味わってみてください。

手順とポイント
-
茶器を温める
-
茶葉を入れる
-
お湯を注ぐ
茶葉に直接お湯を当てないでね!
-
茶葉の1/3くらいが沈んだら飲み頃です
淹れ方の目安(300mlポット)
- 温度
- 85 - 95℃
- 約3g
- 約1分
- 抽出回数
- 3 - 4回

最も有名な緑茶
新昌龍井

龍井茶とは?
茶類:緑茶(炒青緑茶)
‘緑茶の王様’とも称される龍井茶。数千年の歴史がありその銘柄は何千、何万あるとも言われる中国茶の中で最も名の知れ渡っているのがこの龍井茶です。
形は美しく、色は翡翠のよう、味は甘く芳醇で、香りは馥郁として全てが整っていることから龍井茶の風味は「四絶」と讃えられるほど。
摘採した茶葉は、数時間室内に置いて香り成分の生成を促したあと、熱した鍋の中で手のひらを巧みに押し当てながら、龍井茶特有の形である扁平に仕上げていきます。

ほのかに香ばしく甘い香りは「板栗香」とも呼ばれ、乾隆帝の時代から今日に至るまで広く長く愛されている名茶です。
その昔、西湖の西にある龍井村で作られはじめた龍井茶は、現在では西湖周辺だけでなく浙江省北部の一定地域内で作られ、紹興市新昌では産地の名を冠する品質に優れた龍井茶が作られています。

【産地】浙江省

Buyer's Memo
【新昌龍井】
遊茶がお届けする「新昌龍井」は、浙江省紹興市新昌県にある標高700mを超える’高山茶区’で育てられ、製茶されたお茶です。
この茶園との出会いは、2019年に放送されたNHK「世界はほしいモノにあふれてる」のロケの時でした。初対面で意気投合した茶園のオーナーに「来年はここの龍井を日本に届けます!」と約束した、そんな‘茶縁’がもたらしてくれた特別な一品です。

2025年は摘み取り前の3月の気温が低かったために、この地域一帯も茶葉の成長が遅れました。今年の新昌龍井は4/6摘み、群体種です。例年に比べると少し遅めの茶摘みになりましたが、花香とほんのりとした板栗香、コクのある滋味が感じられる上々の仕上がりです。
比較的しっかりとした味に出したい時には気持ち抽出時間を長めに、軽やかに味わいたいときには、いつもより茶葉を少なめにしたり、抽出のタイミングを早めにして好みの味わいに調整してみてください。
今年も変わらず龍井茶が飲める事に感謝をしつつ、ふっと一息、美味しい一杯をどうぞ!

おすすめの淹れ方
【龍井茶】
茶葉の形が美しいので、その姿を眺めるのも中国緑茶の楽しみの一つ。お湯を注ぐと茶葉がゆっくり開いていきます。
透明な耐熱グラスや
Chattle®でぜひ!お湯を注ぎ足しながらゆっくり楽しめます。
旨みを引き出したいときは、少し湯温を下げて淹れてみてください。

手順とポイント
-
茶器を温める
-
茶葉を入れて、湯を注ぐ
このとき茶葉にお湯を直接当てないでね!
-
茶葉が開いてきたら飲み頃です
淹れ方の目安(300mlポット)
- 温度
- 85 - 95℃
- 約2g
- 約1分
- 抽出回数
- 3 - 4回

何千、何万銘柄のなかの頂点に立つ高級茶
梅家塢龍井

龍井茶とは?
茶類:緑茶(炒青緑茶)
‘緑茶の王様’とも称される龍井茶。数千年の歴史がありその銘柄は何千、何万あるとも言われる中国茶の中で最も名が知れ渡っているのがこの龍井茶です。
形は美しく、色は翡翠のよう、味は甘く芳醇で、香りは馥郁として全てが整っていることから龍井茶の風味は「四絶」と讃えられるほど。
清明節(4月5日頃)の前に摘みとった茶葉で作った龍井は「明前茶」としてブランド価値が高く、かなりの高値が付きます。
摘採した茶葉は、数時間冷暗な室内に置いて香り成分の生成を促したあと、熱した鍋の中で手のひらを巧みに押し当てながら、龍井茶特有の形である扁平に仕上げていきます。

清々しい清香とともに立ち上る、ほのかに香ばしく甘い香りは「板栗香」と称されて、乾隆帝の時代から今日に至るまで、広く長く愛されてる名茶です。
その昔、西湖の西にある龍井村で作られはじめた龍井茶の生産茶区は広く、現在では西湖周辺だけではなく浙江省域内の広い範囲で、各エリアの産地の名を冠する龍井茶が作られています。なかでも西湖周辺に位置する「獅峰」「龍井」「梅家塢」「雲栖」「虎跑」が産地のお茶はその品質の良さと限られた産量であることから龍井茶の高級品として名を馳せています。

【産地】浙江省(全域)

Buyer's Memo
【梅家塢龍井】
‘梅家塢龍井’この五文字を見て先ず思う事、「わ、凄いお茶だ。飲んでみたい!」、なぜそう思うのでしょうか。
龍井茶と言えば、何千、何万銘柄あると言われる中国茶のなかで最も名の知れたお茶。いわば龍井は‘中国茶の頂点’ “王道中の王道”と呼べる銘柄です。そして、その広く知れ渡っている龍井茶の中で、獅峰、龍井、梅家塢、雲栖、虎跑が産地の龍井茶は、それ以外の地域で作られた龍井茶と一線を画し、特別で高級なお茶として珍重されています。
有名で人気者である龍井茶の産地は広く、ゆえに品質や価格に於いては一定の範囲内においてバリエーションがあります。ただ残念ながら中には“西湖龍井”と謳って、実は産地を偽ったり、その品質に遠く及ばないものが存在しているというのも事実。そのような状況の中、遊茶が確かなルートで仕入れたこの梅家塢龍井は、龍井が龍井たるゆえんの“四絶(味、香、色、形が全て整っている)”と称される品質を持ち合わせた、買い付けルートがはっきりしているものです。

2025年、遊茶がお届けする梅家塢龍井は3/26摘みの明前茶。品種は「龍井43」で、半手工(半分手作り、半分が機械作り)で製茶した特級クラスのお茶です。
今年は花香と少しの果実香を持ちあわせた茶葉に、ごく軽く仕上げの焙煎をお願いしたものをオーダーしました。
摘み取り前の3月のお天気は変動が大きかったものの、例年と比べても全体としては比較的安定した品質のお茶が仕上がったとのことです。
さて、話はこれくらいにして、お茶を淹れましょう。
整った茶葉にお湯を注ぐと、清々しい香りのあとから、甘さが追いかけてきます。透き通った黄緑色のお茶水を一口飲むと、心地よい香りと滑らかなお茶水が喉を通過し、このお茶が持つ強い力が、私の身体に沁み込んでいきます。なるほど!このお茶を飲むと龍井茶が“四絶、色・形・香・味のすべてが完璧!”と謳われることに納得するばかり。
もう何も考えず、唯々、グラスの中を舞う美しい茶葉を眺めながら飲めば、まるで四絶の龍井のように自分自身が整っていくようです。
至福の一杯をどうぞ!

おすすめの淹れ方
【龍井茶】炒青緑茶
茶葉の形が美しいので、その姿を眺めるのも中国緑茶の楽しみの一つ。お湯を注ぐと茶葉がゆっくり開いていきます。蓋碗はもちろん、透明な耐熱グラスや Chattle@淹れも向いています。
1煎目は、1分程度で早めに抽出して先ずは軽やかに味わってみてください。
2煎目で、味と香りがバランスよくでてきます。

手順とポイント
-
茶器を温める
-
茶葉を入れて、湯を注ぐ
このとき茶葉にお湯を直接当てないでね!
-
茶葉が開いてきたら飲み頃です
淹れ方の目安(300ccポット)
- 温度
- 85 - 95℃
- 2-3g
- 約1分
- 抽出回数
- 3 - 4回

深いコクと三日月のような形 四川省の緑茶
竹葉青

竹葉青とは?
茶類:緑茶(炒青緑茶)
お茶の始まりはどこ?との問いかけに“茶樹の発祥は雲南、茶の栽培と喫茶文化は四川にあり”と言われるほど、実はお茶の歴史を語るには欠かせない地域である四川省。竹葉青が育つ峨眉山一帯も古くから緑茶が栽培されている茶区です。
1964年、この地を訪れた当時の副首相が峨眉山万年寺で休息をとった時、
出された一杯のお茶を飲んでその味に感動したも、定まった名称がなかったことから副首相が依頼に応じて名付けたものと言われています。
そのお茶こそ、青々とした竹の葉のような姿をしたこの「竹葉青」でした。

一芯一葉、もしくは一芯二葉で摘まれ、整然と成形された茶葉には100gに約1万もの芽が含まれています。深みのある甘い香りと、しっかりした厚みが感じらる炒青緑茶です。

【産地】主な産地:四川省 峨眉山一帯

Buyer's Memo
【竹葉青】
長い長い中国茶の歴史からすると竹葉青という名称は新しいと言えますが、名前を得た後、全国に広めるために強力な広告宣伝を展開し、見事ブランド化に成功しました。
そういえば、かつて北京の街なかで‘竹葉青’の大きな広告を貼ったバスが走っているのを見かけたことがありました。
お茶作りに於いても長年培われてきた製茶の技術を受け継ぎながら、積極的にオートメーション化を進めるなど‘伝統と革新’を取り入れて良質なお茶作りを目指してきた、まさに“現代名茶”として駆け上ってきたお茶です。

広大な茶園は標高600〜1500mの高山に広がり、清明節前の30日間に間断なく人の手で茶摘みが行われます。
今回遊茶に入荷した竹葉青は2/18に摘んだ明前茶です。今年茶摘みが始まった頃のお天気は例年と比べると寒かったようで、それにより小さい茶葉に旨味や香りが凝縮されたお茶になっています。
甘栗や若竹を思わせる甘い香りを感じながら、小さな可愛らしい芽の中に詰まった爽快な香りと旨味を味わうごとに、中国緑茶の美しさと力強さに魅入られるばかりです。
グラスのなかで静かに浮き沈みする整った茶葉を眺めつつ、
過去、未来、そして目の前の‘今’に思いを巡らせながら飲んでみるのも一興かと。

おすすめの淹れ方
【竹葉青】緑茶(炒青緑茶)
縦長のグラスやChattle®で淹れると美しい薄緑の揃った茶葉が直立したまま上下に分かれてお湯の中を漂い、やがて静かに沈むのを眺めることができます。
柔らかな甘い香りと、比較的しっかりとした旨味が緑茶を味わったという満足感をもたらしてくれるはず。
お湯を注ぎ足しながらじっくり飲むのがおすすめです。

手順とポイント
-
茶器を温める
-
茶葉を入れて、お湯を注ぐ
このとき茶葉にお湯を直接当てないでね!
-
茶葉が沈んできたら飲み頃です。
淹れ方の目安(300㎖ポット)
- 温度
- 85 - 95℃
- 約3g
- 約1分
- 抽出回数
- 3 - 4回

白茶の“シャンパン”
白毫銀針

白毫銀針とは?
茶類:白茶
白い産毛を纏った芽の部分のみを使って作られ、
まるで銀色の尖った針のような形状がこのお茶の名前の由来。
欧米でも’シルバーニードル’という名称で広く知られています。
乾隆帝の時代には今の白茶のオリジンとされる製法があったようで、
1796年に芽のみを使用して作る白毫銀針が誕生したと言われています。

一芯一葉で摘んだ茶葉を、揉まずにそのまま放置(萎凋)して
自然に水分を蒸発させながら作ります。
他の茶類にはない、独特のシンプル製法が
白茶ならではのスムースな口当たりと奥行きのある滋味をもらたします。
柔らかな中にも芯を感じる美しい佇まいのお茶です。

【産地】福建省政和県/福鼎市

Buyer's Memo
【白毫銀針】
白茶の2大生産地である福建省の政和と福鼎。

遊茶に入荷した白毫銀針は芳醇な旨みが特徴の政和のもの。4/1,2に摘んだ茶葉を時間をかけて萎凋、グリニッシュに仕上げてもらいました。
茶葉の外形も重視する中国茶ですが、今回の白毫銀針は、やや細身のグリーンがかった茶葉に白銀の産毛を纏った、まさに“シルバーニードル”の佇まいです。
‘白い紅茶’、’白茶のシャンパン’とも称される白毫銀針は口に含むと
優雅でグリニッシュ感のある風味に続いて、ドライフルーツを思わせる果実香と柔らかな旨味、
そして飲んだあとの茶杯には仄かに甘い香りが残ります。

中国茶は、煎を重ねる毎に変化するお茶の風味そのものを楽しむのが嗜み方のひとつですが、
最近ではお菓子だけでなくお料理と合わせて、ワインのようにペアリングしたり、
水出しやブレンドティーを作ったりと飲み方も広がりを見せています。
自らの存在感を示しつつも組む相手を選ばない白茶の懐深い風味は、
新たなお茶の楽しみ方を広げてくれる“色々な可能性を持ったお茶”でもあります。

おすすめの淹れ方
【白毫銀針】
茶葉の美しさと、香りの複雑性を楽しみたいときは
小さめのガラスポットで淹れてみては如何でしょう。
注ぐお湯の温度は、きりりとした香りを出したいときには高めで、
旨味を強く出したいときは少し低めで調節してみてください。
煎を重ねながら、変化する味と香りを楽しんでみてください。

手順とポイント
-
茶器を温める
-
茶葉を入れる
-
お湯を注ぐ
茶葉に直接お湯を当てないでね!
-
茶葉がお湯になじんできたら飲み頃です
淹れ方の目安(300mlポット)
- 温度
- 85 - 95℃
- 約3g
- 約2分
- 抽出回数
- 3 - 4回
